作・演出・振付:小池博史
出演:小谷野哲郎 張春祥 川満香多 土屋悠太郎 谷口界 𠮷澤慎吾 福島梓 ムーンムーン・シン YASUCHIKA
演奏:下町兄弟 大城貴幸
音楽:チャンドラン・ベヤツマル 藤井健介 下町兄弟
衣装:マンダキニ・ゴスワミ 衣裳補助:岡田美千代
音響:印南昭太朗 照明:富山貴之 舞台監督:吉田誠 演出助手:根本和歌菜
インドの叙事詩『マハーバーラタ』。世界史の授業で名前は聞いたことがあるけど、読んだことはないし、話の内容も知らない。私を含め日本にいる大半の人はそうだと思う。その日本では知られざる壮大な物語を舞台化する試み。
「琉球舞踊、京劇、タイ古典舞踊、バリ舞踊、クラシックバレエ、モダンダンス、ヴォーカライゼーションの使い手たちが集結」と謳い文句にあるように、それぞれ違う体の動かし方・声の出し方をするパフォーマーたちが舞台上で競演し調和する。
せりふは日本語、ヒンドゥー語、中国語、琉球語などが飛び交う。いろんな出身地の人や異言語が存在する空間にはなんだか安心する。同じ社会に住む人間は単一でなければならない、という幻想でしかない見えない縛りから解放されるからか。
かなりすご過ぎるダンサーたちは俳優でもあると言えるだろう。演技力も優れていて、踊りと演技が一体化して役が立ち上がる。
力で戦う男たちと、妖艶さで戦う女、という構図はやや古臭くはあるが、古代の物語ではきっとそういう人間観なのだろう。それを現代的に変えることはしていない。
舞台上で演じられたのは戦いの物語だが、この美味なごった煮の舞台からは世界の平和が見えてくる。
※上記画像は下記サイトより。
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