<「Dance Lab #1 ダンサー、言葉で踊る―Socially Engaged Danceをめざして」2018年9月3日(月)、象の鼻テラス(横浜)>
ダンサーがゆかりのある振付家を語る。島地保武さんがフォーサイス、那須野圭右さんがベジャール、小尻健太さんがキリアン、湯浅永麻さんがシェルカウイとマッツ・エック、鳴海令那さんがクリスタル・パイト。唐津絵理さんが聞き役。
モーリス・ベジャール、マッツ・エック、イリ・キリアン、ウィリアム・フォーサイスは、すでにコンテンポラリーダンスの古典だろう。シディ・ラルビ・シェルカウイは日本でも「テヅカ」などで知られる。クリスタル・パイトは初めて知った。
昔イギリスで見たNDT2(ネザーランド・ダンス・シアターの若手カンパニー)の公演が忘れられない。そのNDTが来年来日するらしい!クリスタル・パイトのせりふを体現するようなダンスがすごく気になる。今年12月のOptoの公演で見られるそうだ。
NDTなど海外のコンテンポラリーダンスの公演を日本に招へいするのは助成金が出ないと興業的に成り立たないらしい。でも、本物、いいものを見る機会がなければ、見に行く人も増えない。Socially Engaged Danceとは何か。考えて行動しなくては。
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<クリスタル・パイト「The Statement 」動画>
スーツを着たビジネスパーソン4人が、流れてくるせりふにぴったりと合わせて身体で状況や考えや心情を表現する。
こんなふうに会議をしてみたいものだ(!)でも、話している内容は込み入っているようなので、巻き込まれたくないが(笑)。
日常の身振り(ジェスチャー)を基にした動きも多いものの、それとは全く異なる新しい表現になっている。
せりふが流れていてストーリーはあるが、演劇ではなく完全にダンスだと思う。
せりふと動きのタイミングの合わせ方が絶妙。
少しロボット的な動き方は、独自なものとして見事に様式化されている。同時に、生き生きとしているように見えるから不思議だ。
最先端のコンテンポラリーダンスに感じられるのに、特にせりふの言葉が分かればダンスを見たことがない人でも誰でも楽しめそうだ。こういうダンスは稀有な存在。
この動画には鳴海令那さんが出演しているが、もしかしたら、昨年9月に横浜で開催された第1回「Dance Lab」で鳴海さんが少し実演(デモンストレーション)して見せてくれたのは、この作品の一部だったのだろうか?
この作品「The Statement」は、今年(2019年)の6月、7月に来日するネザーランド・ダンス・シアター(Nederlands Dans Theater、NDT)の公演で上演されるそうなので、とても楽しみだ。
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THE STATEMENT (création 2016)
Pièce pour 4 danseurs
Durée : 20 min 54 sec
Chorégraphie : Crystal Pite
Lumières : Tom Visser
Décor : Jay Gower Taylor
Costumes : Crystal Pite, Joke Visser Musique Owen Belton
Dramaturge : Jonathon Young
Performance vocale : Meg Roe, Colleen Wheeler, Andrew Wheeler, Jonathon Young
Danseurs : Rena Narumi, Aram Hasler, Jon Bond, Roger van der Poel
Scripte : Anaïs Spiro dit Labbé
Directeur de la photo : Charles Sautreuil
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