Opto「optofile_touch」彩の国さいたま芸術劇場

■「The Other You」

クリスタル・パイト振付。小尻健太、アンソニー・ロムルホ出演。

スーツ姿の男2人が都会の片隅で支配と従属の関係を結びほどき衝突。人か犬か操り人形か?現代人の空虚さ。日常の動きからダンスを作るとは、ここまで昇華してこそ。

■「NEP and BAT」

小尻健太 振付。渡辺レイ出演。小出稚子 作曲。大石将紀 演奏。

サクソフォンであんな音を出せるのかという驚き。振付は、衣装のせいか白鳥のパロディかと思ったのだが、タイトルからするとコウモリ?音楽と動きの呼応は面白かった。

■「Media」

湯浅永麻 振付・出演。

衣装はややスパイダーマンを思わせるが、透けていてもろさを感じさせる。音にぎょっとして惑ったり緊張したりする様子に、日々あくせくしている自分たちの姿を重ねてしまう。親近感を持った。もっと見てみたい振付。

■「Recall」

ヴァツラフ・クネシュ振付。渡辺レイ、湯浅永麻、小尻健太、フィリップ・スタニェック出演。

一体化したり他者の存在に気付いたり優しくしたり衝突したり。関係性から目が離せない、息がつけない。ハイレベルな振付を日本で見られる幸せ。



OPTO | The Arts and Culture Initiative

コンテンポラリーダンスを通じて、質の高い舞台芸術に触れていただきたい。そんな思いから、2012年渡辺レイを筆頭に活動をスタートさせたオプト。メンバーの渡辺レイ、小㞍健太、湯浅永麻は、Nederlands Dans Theater(NDT1,メインカンパニー)に在籍し、現代振付家の巨匠イリ・キリアンをはじめ、世界的な振付家たちの作品に出演し、実績と経験を積み上げてきました。同じルーツを辿った3人は近年多岐にわたり活躍しています。その3人が中心となり創り出すダンスパフォーマンスは、世界的な振付家の作品を上演できる数少ない日本のダンスプロジェクトとなっています。新たな表現の追求を志向するOptoでは、公演毎に新作クリエーション(創作)に挑んでいます。本公演では、Optoで3度目となる小㞍健太の新作『NEP and BAT』を、渡辺レイのソロ作品として披露いたします。またOpto公演にて初めてとなる湯浅永麻による自作自演ソロ『media (仮)』は、1つの身体から生まれる、動きの多面性と、そこに共存する表現の多面性を紡いでいきます。そして、ゲスト振付家として、2017年にOptoにより初めて日本で紹介された世界で最も注目されているカナダ出身の振付家クリスタル・パイトによる振付作品『The Other You』の再演をいたします。音楽(ベートーヴェン「ピアノソナタ第14番月光」)を奏でるようなムーブメントで 感情を身体で視覚化し、ダンサーの表情や動きがダイレクトに観客に訴えかけてくる素晴らしい作品です。本公演では、スウェーデン王立バレエ団ファーストソリストのアンソニー・ロムルホ(マッツ・エック版「ジュリエットとロミオ」ロミオ役初演)をゲストに迎え、小㞍健太と共演します。また、プラハを拠点にダンサー/振付家として活躍するヴァツラフ・クネシュ(420PEOPLE主宰/芸術監督)による『Recall』は、Optoのメンバー(渡辺レイ、小㞍健太、湯浅永麻)とクネシュ自身の4人のために振り付けられ、本公演ではクネシュ氏の意志を継いだ若手ダンサーフィリップ・スタニェック(ヴァツラフ・クネシュ主宰カンパニー「420PEOPLE」所属ダンサー)が出演いたします。混沌とした中にも調和が見え隠れする4人のパートから、渡辺レイと小㞍健太、湯浅永麻とフィリップ・スタニェックによる2つのデュエットへと

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